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社長ブログ 2013.07.30
社員の皆さんが「月曜日が来るのが待ち遠しい」会社とは

ザッポス(Zappos)とはオンライン靴販売サイトを運営しているアメリカの会社です。1999年に創業し、米国企業としては異常ともいえるほどの徹底した顧客サービスが口コミで広がり大成功を収め、わずか10年足らずで従業員約3,000人を抱えるまでに急成長しました。

 2009年11月にAmazon.comに800億円(それ以上という説も)で買収されましたが、「ザッポスは単体として異なる文化を維持し、独立した経営を行う」というのが買収合意時の条件で、今もザッポスとして存在しています。

 ザッポスの凄さを物語る一番有名なエピソードは、ザッポスで母親へのプレゼントとしてシューズを購入した女性の話です。

――― 購入直後に母親が病で突然亡くなってしまい、シューズどころではなくなってしまった彼女の所に、ザッポスのコンタクトセンターの社員から購入した靴の様子を尋ねるemailが届く。

 母親が亡くなってしまい返品したかったが貨物集配所まで持っていく時間が無かった事、必ず返品するので何とかもうしばらく待って欲しい事を伝えると、「そういう事情でしたらご自宅まで集荷便を送りますから、ご心配なく」というemailが直ちに帰ってきた。

 翌日、お悔やみの花束が届く。同封されていたメッセージカードの封を開けてみると、それはザッポスからの手書きのカードだった。感動のあまり号泣した彼女はその感動をブログに投稿し、それが人から人へと広まっていく。―――

 

 ザッポスでは返品は無料ですが、返品する荷物は本来自分で集配所まで持っていく規則になっています。事情を聞き即決でそのポリシーを覆して集荷便を手配した上、手書きのメッセージカードまで送るそのスタンスに世間の評価は一気に上昇したそうです。

 ザッポスのコンタクトセンターにはマニュアルが無く、各社員が独自の裁量で顧客の要望に対応する事ができるので、このように心のこもった迅速な対応が可能になっています。

 「お客さんは、『何をしてくれたか』は覚えていないかもしれない。でも、『どんな気持ちにさせてくれたか』は決して忘れない」、そう語るザッポスのCEO、トニー・シェイの気持ちが全社員に浸透している事を物語るエピソードだと思います。

 ザッポスでは、前述の通り各社員が決定権を持つ事が迅速な顧客サービスへと繋がると考え、権限を与えるに値する社員を採用すべく、採用活動にはどこよりも気を使っており、妥協は一切しないそうです。その為、合格率はわずか1%程度でハーバード大学の合格率(約5%)以下だそうです。

 また、顧客だけでなく社員の幸せも重視し、「いつも月曜日が来るのが待ち遠しい」と社員に言わしめる驚異的な会社でもあります。

 他にも、勤務時間の10%を「社員と顧客に幸せを届ける研究」に充てる事や、マネージャーは10-20%の時間をチームメンバーとのコミュニケーションに充てる事が決められていたりと、型破りな規則がある一方で、普通の会社では社員を縛り付ける為に当然のように存在する規則が存在しないなど、どの面をとってもユニークな会社です。

 「顧客サービスをないがしろにする余裕は、僕たちにはない」

経営陣のこの発言や前述のエピソードを見ると、5年間で売り上げ1300%増というのもうなずけます。

 ザッポスに興味が湧いた方は、「ザッポスの奇跡」を読まれる事をお勧めします。

トニー・シェイのスピーチを聞いてザッポスの虜になり数年に渡り取材を続けたビジネスコンサルタントの石塚しのぶさんが書いた本です。

ザッポスにまつわるざまざまなエピソードやトニー・シェイの名言を通じて、「Amazonを震撼させた驚異のサービス」の軌跡を知る事が出来ます。

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