『「き・く・あ」の思想』
「き・く・あ」という言葉は、聞きなれないものだと思います。
小林正観さんという人が作った造語で、“競わない”・“比べない”・“争わない”の略。
これが“幸せ”といえる事物や現象は、地球上にはありません。
“幸せ”というのは、その人が“幸せ”だと思ったら、その人にの心の中にのみ存在するのです。
では、“幸せ”は感じるものであるならば、なぜ、皆がそれを感じることができないのでしょうか?
感じれば“幸せ”と大変簡単であるにもかかわらず、多くの人が“幸せ”を手に入れているとは思えません。
なぜでしょうか?
それは、“競争すること”・“比べること”・“争うこと”を前提にしていると教えて込まれて来たからです。
人と“競うこと”・“比べること”・“争うこと”で人より抜きん出て初めて、「偉い」とか「立派だ」とか「素晴らしい」という評価をされるという価値観で、生きる日々を送ってきたのです。
元々、学校教育というものが相対評価です。
クラスの中の上位何%に入る人を5、下位何%いる人を1とランク付けし、そのランク付けの競い合いの中で、人材を育成する。
このような教育方法を日本の教育界は、とってきたわけです。
その結果、私たちは“幸せ”とは“競うこと”・“比べること”・“争うこと”で初めて手に入る。
そして、人より抜きんでて価値付けることが、“幸せ”を手に入れる唯一の道であると信じ込まされてきました。
これからは競い、比べ、争うことを基礎的な価値観とするのでなく、“競わない”・“比べない”・“争わない”を基礎的な価値観とすることで良いのではないでしょうか。
つまり、自分が楽しいと思えるような生き方をして、自分の生活の中で他人と比べない、さらには、世間と比べないとことが身に付いたら、生きることがどれほど楽になるでしょう。
【小林正観著;『楽しい人生を生きる宇宙法則より』】