『“腹八分目に医者いらず”は本当か?』
腹八分目は健康にはよい
実際のところ、明確な根拠はあるのでしょうか・・・
*「腹八分目」への実験的アプローチ*
1980年代、腹八分目の食事量を検証する実験が、世界各国で行われました本
日本でも1990年に同様の研究発表がありました。
小動物を対象とした実験で、【食事量を一定に制限した群】と、【好きなだけ食べさせた群】とを比較しました。
その結果、両グループの平均寿命に差が出たと報告されています。
【食事量を80%に抑えた群】の方が、1.6倍も長生きをしたという結果でした。
その後、さらに研究は展開され、今では「腹八分目」は細胞の老化を遅らせ、“心筋梗塞”や“高血圧”、“脳卒中”や“がん”、“生活習慣病の予防”にも良いと提言されています。
また、地球環境の保護と宇宙での永住を見越したサバイバル実験が、1991年からアメリカで行われました。
「バイオスフィア2」という名の地球を再現したドームで、8人の研究者が自給自足の生活を営むというものです。
ドームでは食料の収穫率が少なかったため、研究者たちは、予定された食事量の平均25%カットの生活を続けることを余儀なくされたのです。
そうすると、“体重”・“血糖値”・“コレステロール値”・“血圧”が減少しました。
カロリーを減らすと健康になれるという「腹八分目に医者いらず」をまさに地で行くような結論を導き出したわけです。
そのカロリーとは、個人差も左右しますし、同じ人でも状況によってその量に違いが見られます。
1日に必要なカロリーは2000kcal。腹八分というと80%。
つまり、腹八分目は約1600kcalとなるのです。