車内、インパネ(instrument panel)にある【水温計】の針が、
上下を行ったり来たりする不具合が発生している!と、
白い個人タクシーが入庫していました。
この【水温計】、
☑︎ 運転時にきちんと目を配りしチェックしていますか?
これは「冷却水の温度を測るため」にありますが、正しく測れない場合は
● オーバーヒート
● オーバークール
といった異常発生に気が付かない事態になりますので、
針が上下するだけではなく
【下に下がりっぱなし・上に上がりっぱなし】
といった場合にも、至急後藤自動車までお知らせくださいね。
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さて、不具合の根源と考えられる「水温センサー」を交換したいのですが
センサーの位置が奥まっており、小ぶりな照明器具をいくつも使用して
手元を煌々と照らしても、西澤が膝当てをして覗き込んでも、なかなか取り出せない!
整然と並んだツールから最適なものを選びだして、試してみてはまた思案して、
今度は先端部分のみを変更したてみたり・・・
こうして格闘すること数十分。ようやく出てきたセンサーは
高さが僅か6センチほどの小さなものでした。
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整備はいつも「逆算」です。
蓄積した整備経験から、不具合の原因を考え(=仮説を立てる)
必要な整備作業を決定・実行します(=実行)
見通しとは違っていた・・・といった場合には、その都度軌道修正。
この一連の流れは大きな整備から、小さな部品の交換に至るまで同じなので、
整備士には「経験値」こそが、何者にも代え難い宝なのだと感じずにはいられません。
個人的には、今後EV車が主流になってしまうと
こうした整備士の「力技」の出番が少なくなってしまう事を、
今から残念に思っています💦
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