「洗車は、月に1回くらいでいいですよね」
そう思っている方は、意外と多いのではないでしょうか。
忙しい毎日の中で、洗車の優先順位はどうしても下がりがちです。
今日は、洗車の頻度について、少し立ち止まって考えてみたいと思います。
「月1回で十分」だと思っていませんか?

実は、月1回の洗車では、汚れが完全に落としきれないことがあります。
雨や砂埃、花粉や排気ガスの汚れは、毎日少しずつ積み重なっていくものだからです。
「そんなに変わらないのでは」と思われるかもしれません。
ですが、私たちが現場でお車を拝見していると、その差は思っている以上にはっきりと表れます。
汚れは、毎日少しずつ積み重なっている

春先は花粉、夏は虫や樹液、秋は落ち葉や砂埃、冬は路面の凍結防止剤。
季節ごとに、ボディに付着するものは変わっていきます。
屋外駐車の方であれば、なおさらです。
一日単位で見れば、ごくわずかな汚れかもしれません。
ですが、それが1ヶ月分積み重なると、思った以上の量になっています。
実際に月1回だと、どうなるのか

よくご相談いただくのが、ボディに残る白い輪ジミです。
水滴が乾く際に、ミネラル分がボディに固着してできる「水アカ」。
洗車の間隔が空くほど、この水アカは目立ちやすくなります。
実は、艶が落ちて見える原因の多くは、塗装自体の劣化ではなく、こうした細かな汚れの蓄積であることが少なくありません。
セルフ洗車、正しい手順でやっていますか?
「洗ってはいるけれど、これで合っているのか分からない」
そんな声も、よくお聞きします。
セルフ洗車も、手順を少し意識するだけで、仕上がりも、ボディへの負担も変わってきます。
私たちが現場でも大切にしている、基本の流れをご紹介します。
① まずは水だけで、しっかり予洗いする
砂やホコリがついたまま拭くと、それ自体がキズの原因になります。いきなりスポンジで擦らず、まずはホースの水で汚れを浮かせて流します。
② 洗う順番は、上から下へ
屋根やボンネットなど、汚れの少ない上部から始め、泥はねの多い下回りやタイヤは最後にします。
③ ホイール・タイヤは、別のスポンジで
ブレーキダストなど、油分を含む汚れが付きやすい場所です。ボディ用と同じスポンジを使うと、その汚れをボディに広げてしまうことがあります。
④ カーシャンプーで、たっぷりの泡を
泡がクッションになり、摩擦によるキズを抑えてくれます。直接水をかけるだけより、優しく洗い上げることができます。
⑤ 泡が残らないよう、しっかりすすぐ
シャンプー成分が残ると、乾いたときにシミの原因になることがあります。
⑥ 拭き上げは、押さえるように優しく
柔らかいマイクロファイバークロスなどで、こすらず、水分を吸い取るように拭きます。
⑦ 洗車は、直射日光を避けた時間帯に
日差しが強い時間帯は、水滴が乾くのが早く、水アカが残りやすくなります。朝や夕方など、涼しい時間帯がおすすめです。
理想を言えば、週に1回。ですが、なかなかそこまでは難しい、という方も多いと思います。
せめて2週間に1度程度のペースで行っていただけると、月1回よりも、ぐっと汚れをためにくくなります。
それでも、セルフ洗車だけでは届きにくい部分があります
・こびりついた鉄粉やスケール(水アカ)を、キズをつけずに除去すること
・洗車自体が新たなキズの原因にならないよう、道具や力加減を管理すること
・ボディの隅々まで、ムラなく均一に洗い上げること
これらは、専門の道具と経験が必要になる部分です。

例えば、鉄粉。
ブレーキダストや工場の粉塵などが、小さな粒となってボディに刺さるように付着します。
見た目にはほとんど分からないほど小さいものですが、触るとザラつきとして感じられることがあります。
無理に力を入れると、逆効果になることも

私たちも、「自分で洗っているのに、なんだかくすんで見える」というご相談を受けることがよくあります。
そういったお車を見せていただくと、セルフ洗車では届きにくい汚れが、少しずつ蓄積しているケースが多くあります。
鉄粉は、こすり取ろうとすると、かえって塗装に細かい傷をつけてしまうことがあります。
私たちの現場では、専用の薬剤で鉄粉を化学的に溶かしてから、優しく洗い流す方法をとっています。
無理に力を入れて擦ってしまうと、かえって細かい傷を増やしてしまうこともあるので、注意が必要です。
洗車で変わること、洗車では変わらないこと
鉄粉やスケールをきちんと落とし、キズをつけない正しい手順で洗うだけでも、ボディの見え方は変わります。
汚れが残ったボディは、光が細かく乱反射して、少しぼんやりとした印象に。
汚れをしっかり落とした状態では、同じ光でも、輪郭がすっきりと見えるようになります。
「洗車をしただけなのに、変わりましたね」
そう言っていただくのは、こうした汚れ由来の変化によるものです。
ただし、これは「洗車」の範囲でできることです。細かい洗車キズを目立たなくしたり、鏡のような艶を新しく作り出す「研磨」とは、別の作業になります。
もっと艶を出したい場合は、洗車とは別のメニューになります

上の写真のように、光が一直線にくっきりと反射するような艶は、研磨によって塗装の表面を整えることで生まれます。
これは、洗車で日々の汚れを落とすこととは、別の作業です。
研磨で目立たなくなるのは、主に洗車キズのような、細かい傷です。
実は、深いキズは、強く研磨したからといって消えるわけではありません。
当店では、傷を無理に消そうとして塗装を大きく削るような、強い研磨は行っていません。
深いキズについては、「残る可能性が高い」ということも含めて、正直にお伝えした上でご案内しています。
「洗車だけでどこまでできるのか」「艶を出すには何が必要なのか」
迷われる場合は、お車を拝見しながら、正直にお伝えいたします。
セルフケアと、プロの洗車を組み合わせて
洗車の頻度に、絶対の正解はありません。
それでも、月1回では見落としてしまう汚れがあることを、知っておいていただけたらと思います。
当店では、クイック・スタンダード・プレミアムなど、お車の状態に合わせた洗車メニューをご用意しています。
セルフケアと、プロの洗車。両方を上手に組み合わせて、愛車をきれいに保っていただけたら嬉しいです。
洗車の頻度やメニューについて気になる方は、お電話、またはLINEにて「洗車の相談」とお問い合わせください。